アルセウスジュラルドン(アルジュラ)とは
アルセウスジュラルドン(アルジュラ)とは、ジュラルドンVMAXを活躍させる為のコンセプト(デッキの型)の一つであり、エネルギー供給(エネルギー加速)をアルセウスVSTARの技や特性によって補うことで、エネルギー要求値の高いジュラルドンVMAXを高速で起動させるデッキです。
ジュラルドンVMAXはエネルギー要求値が非常に高いものの、環境メタとして入る多くのポケモンに耐性があり、相手デッキへの依存度が比較的低いことを強みとしています。一方、まずはアルセウスによるエネルギー供給が最優先であることから、アルセウスの依存度が非常に高いことを弱みとしています。
サンプルデッキ
外部環境
デッキ(カード単体)の強さを把握したり、現状このデッキが置かれている状況に応じて戦略を立てたりするためには、対戦環境やトレンド、更には選考情報・販売周期、経済性といった外部の多様な目線が必要です。
ここでは、PEST分析のフレームワークをアレンジし、P(先行情報・販売周期)E(経済性)S(対戦環境トレンド)T(構築トレンド、行動トレンド)として、それぞれを詳しく見ていきます。
P(先行情報・販売周期)
- Dレギュレーションが多く、関連強化を比較的貰いづらい
- 主要パーツにDレギュレーションが多く、有効期限が近い
Dレギュで影響の大きいものとしては、ジュラルドンV(鋼)、クイックボール、しんかのおこう、ポケモンいれかえ、すごいきずぐすり、トレーニングコートがあります。(2022/07/26時点)
これらの後続は既にあるものを含め、慣習的な経験知から今後代替カードへ変化していくことが予想されます。
例えばクイックボールのような、ほぼ全てのデッキに影響しているカードについては、互換性の高いグッズの発表が期待されていますが、先行情報を含め未出です。(2022/07/26時点)
他方、ICHIGEKIカードは2021年以降新規カードが無く、今後関連カードの追加・強化には期待ができないと言えるでしょう。
以上の先行き不安感から、この要素は驚異であると判断します。
E(経済性)
- 主要パーツにDレギュレーションが多く、割高
デッキ構築に掛かる費用を算出するにあたり、使用可能期間1.5年を1とした時の「カード価格×使用可能期間係数」とした時の名目価格(販売価格)が21,540円、実質価格(レギュを考慮した実質的な価格)が34,244円です。
価格におよそ1.5倍開きがあることから、これから買い揃える方にとっては割高感があるでしょう。(2022/07/25時点)(詳しくは整理_02で紹介します)
ただし、これから新規にデッキを組もうと思う方が少ないということは、シェアが下がり、直接的なメタに遭遇しづらくなりやすいという利点でもあります。
以上の要素から、この要素は脅威であり機会であると判断します。
S(対戦環境トレンド)
- 闘メインデッキの分布が少ない
- 当デッキの分布が少ない
- 有利を取れるミュウの分布の減少
- ギラティナの分布が多い
- パルキアへの打点不足
- 頂への雪道(パルキア・アルセウス裏工作)の遭遇率が依然高い
- 鋼弱点の変化(白馬減、キュレム増)
- 輝ゲッコウガへの耐性(?)
当デッキがメタゲームで優位に立てるデッキはミュウやLO系デッキであり、良くも悪くも後続の絶えづらい中~高火力なデッキです。
悲観するほど不利なデッキが無く、自由枠が多いことから、セイボリーをはじめとした環境に合わせたパーツを多くすることで、多少の勝率の底上げが可能と言えます。
以上から、圧倒的なシェアを誇っていたミュウの分布が減った点からは驚異であり、自由枠の多さからは機会でもあると判断します。
T(構築トレンド、行動トレンド)
- 汎用エネ加速手段の出現
- 実力者・優勝レシピの踏襲
- 特殊エネルギー活用デッキが少ない
ヌメルゴンVSTARデッキ、アメイジングデッキなど、ロストゾーン関連の出現により、エネルギー供給の難度が高いデッキが浮上しました。
現状ではジュラルドンへの活用例で大会優勝の報告が見えてきませんが、汎用的なエネ加速手段が増えることは、相手のリスク管理項目が増えることから、相手の行動ミスや過剰な対策による冗長性を生み出します。
また、レシピが多く出回る昨今、全く同じレシピのデッキに遭遇することも珍しくなく、自由枠が多いデッキにとっては対策しやすい機会となり得ていると判断します。
ただし、イージーウィンをもたらす「特殊エネルギーを主とするデッキ」が以前より減っており、アルセウスへのアクセスのバランスが重要となっている部分が驚異であるとも判断します。
外部環境総括
主要パーツのDレギュの多さと、ICHIGEKI関連カードの事実上打ち切り、イージーウィンをもたらすデッキのシェアが下がったことから、現カードプールにおいて、当デッキのシェアは増加しないものと安易に予想される為、アルジュラを強く意識したデッキの分布は少なくなると言えるでしょう。
ただし、現在トップシェアのパルキアが頂への雪道1枚採用しているので、スタジアム対策はデッキ構築の段から必要不可欠と言えるでしょう。(2022/07/26時点)
総括して、既存のアルジュラ構築は外部環境に対し驚異となる項目が多く、厳しい立ち位置であると判断します。